スタッフブログ
生活行為目標への挑戦~詩舞を通じて~

当院通所リハビリテーションでは、火曜・金曜の午後に「生活行為目標達成プログラム」を実施しています。
この取り組みは、利用者様が6カ月間でご自身とセラピストの目標を達成し、趣味活動や地域活動の再開に向けた次のステップへ進むための支援を行うものです。
今回の取り組み内容
1月より通所リハビリを開始された利用者様が「舞踊(詩舞)をしっかり手を挙げて舞えるようになり、発表会で踊りたい」という生活行為目標を設定されました。
私たち理学療法士はこの目標に向け、以下のステップでアプローチしています。
動作分析と現状把握
詩舞という芸道を初めて知る私たちは、まず実際の動作を一緒に確認。
手を挙げる角度や体幹の動き、必要な可動域・筋力を評価するとともに、現状の動作に対するご本人の満足度を丁寧に伺いました。

体験型アプローチ
利用者様から詩舞の基本動作を教わりながら、通所リハビリテーション室で実践的な練習を実施。
手の挙げ方や重心移動のコツを、「生徒が先生から指導を受ける形式」で進めました。これにより、日常生活動作とは異なる芸道特有の身体の使い方を具体的に把握できました。
スタッフの気付き
今回の経験から、リハビリテーションにおいて「機能改善」だけでなく「活動・参加」への視点も重要であることを再認識しました。
詩舞という高度な芸道を追求される利用者様の目標に対し、従来の治療プログラムをそのまま適用するのではなく、動作分析から逆算した個別メニューの作成が必要だと実感しています。
今後の展望
当院のリハビリテーション科では、経験豊富な先輩スタッフが常に相談に応じる体制を整えています。
今回のように特殊な目標設定の場合でも、チームで情報共有しながら多職種で最適なアプローチを模索。
利用者様の「やりたい」を最大限尊重し、発表会での晴れ舞台実現に向けて引き続きサポートしてまいります。
広島共立病院では、患者様一人ひとりの生活価値を高めるリハビリテーションを提供しています。
